先日、円相場が一時1ドル160円を超えたとしてニュースなどで話題になりました。
現在は少し落ち着き155円台になっていますが、この円安(円の価値がドルに比べて低い)の状況が私たちの生活にどのように影響を与えてくるかをご存じですか?
「別に海外旅行に行く予定もないし、輸入関係の仕事でもないし関係ないのでは?」と一見感じてしまうかもしれませんが、身近なところで影響大!となってしまいます。
私は朝からパンを食べるくらいパンが大好きなのですが、パンの原料”小麦”は約8割以上が外国からの輸入です。ラーメンやパスタも大好きでよく食べるのですが、円安がすすめばすすむほど原材料が高くなり、いつも買うお店の値上げやサイズダウンが予想されます。
日本は他の先進国と比べると食料自給率がかなり低く、約38%しかありません。農林水産省の発表によると、カナダ266%、オーストラリア200%、アメリカ132%、フランス125%、ドイツ86%、イギリス65%、イタリア60%、スイス51%…となり、日本がどれだけ自国の食材でまかなえていないかがわかります。これは原材料の問題だけではなく、製造ラインや運搬に使用する石油などのエネルギーも同じことがいえるためただでさえ物価上昇で上がっている食料品が今まで通り買いにくくなるかもしれないのです。
個人でできる対策方法としては2つあります。一つは国内製品を積極的に買うこと。食材で言えば代表的なものは”お米”です。朝パン派の方は白ご飯に変えたり、パンはパンでも米粉パンに変えるというのもおススメです。また、アミノ酸バランスに優れた米の高い栄養価をごはんとは違う食べ方で摂取できるのが、米粉の魅力の一つでもあります。 さらに小麦粉に比べて油の吸収率が低いので、揚げ物に使うと冷めてもサクサク感が長く続きます。ヘルシーな仕上がりになりますし、小麦粉より消化が良くて胃もたれしにくいなどの特徴があります。まずは身近なところから国内製品を意識して取り入れてみましょう。
対策方法の二つめは、円だけではなく外貨資産を持ちリスク分散することです。例えば、外貨預金や外貨建ての外国株式、外国債券などのように、円以外(米ドル等)の通貨を持つのです。そうすれば円安に傾いても外貨資産の価値が上がるため資産の目減りを抑えることができます。
最近はやっと高校の家庭科の授業で金融教育が行われるようになりました。しかし、学校でお金の勉強を受けられなかった世代は(私もそうですが)自ら学んで自分の資産は自分で守っていく必要があります。とはいえ、何十年も円で生活してきていきなりドルを検討するとなるとかなりハードルが高く感じてしまうかもしれません。しかし、”現金預金が一番安全”な時代はもう終わりました。緊急予備資金としての預貯金は必要ですが、この円安・物価高の状況で『何もしないことのリスク』を今一度考え、ご自身の将来を見つめなおしてみるのはいかがでしょうか。
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